今日はさらに簡単にちょっと課税について触れておきます。
税金といえば、社会人になると、もうまじで嫌になっちゃうくらい税金を持っていかれます。
しかも日本はとてもおかしな制度で、お金持ちはお金をあんまり貰っていない人よりも、
「多い税率」を課せられます。
あえてここで「より多くの税金を持っていかれます」と言わないのは、仮に税率が同じだとしてもどうせより多くの税金を払う事になるからです。
だって年収1000万の人と200万の人で、仮に20%の税率で所得税を払ったら、
お金持ちは200万円、
そうでも無い人は40万円、
の税金を一年間で払う事になるので、5倍もの差が出ます。
それなのにお金持ちはもっともっと高い税率を課せられるから意味不明。
ってなわけで私は累進課税撲滅派なのですが、それはおいといて。
前回ストックオプションについてまとめましたが、
こいつ実は税制的に結構面倒な子なので、
「前回の例で、やったー!100万円儲かるー!!」
と思ったら結構残念な事になるのでちょっと追記しておきます。
(とはいえ私も素人なので、もしも詳しい方がいらっしゃいましたら教えて下さい)
前回は、
本当は10万円もするもの株(現在)を、5万円で20個まで買える権利を用いて、
100万円の利益を得る、
という例を使いました。
ではこの例で、実際どれくらい課税されるかを見てみます。
その前に、
ストックオプションには
1)一定の要件を満たす税制適格のもの
2)そうではないもの
の2つがあり、課税されるタイミング等が違います。
2)そうではないものを説明します。
税制適格のものは、最後の売却利益にだけ課税されるっていう簡単な子だからです。
ではさっそく。
「本当は10万円もするもの株(現在)を、5万円で20個まで買える権利を用いて、
100万円の利益を得る」
をちょっと言い換えます。(プラス、条件を一個加えます)
1年前に、1株5万円で20個まで買える権利を貰いました。
(権利行使価格:1株5万円 付与株数20株)
その後株価が上昇し、1株8万円になりました。
Aさんは、ここで
「これはあがるぞ!そろそろ権利を行使して株を買っておこう!
そうすれば、また株価が上がった時に売却して利益が得られるぞ!」
と想い、権利行使をして株式を購入します。
この時Aさんが実際に払わなくてはいけない代金は、
5万円×20株=100万円
になります。だって5万円で20個買っていい権利貰ったんですから。もうけもんです。
Aさんは、今株を売っても利益が出ますが、
もうちょい待ってさらなる利益を得ようとします。
そして一年後、1株10万円になった時に20株全て売却しました。
よってAさんは、
10万円×20株=200万円
の売却代金を手にしました。
うららは手数料とか来ると計算がめんどいので、はぶきます。
ここで!!!!!!!!!
なんとなんと。税金のお話が出てきます。ひどい、、、せっかく100万円でハワイに!と思ってたのに!
普通に考えたら、この100万円に直接税金がかかると思うのが感覚的に分かりやすいと思います。
しかし、どういうわけか税制的確になっていないストックオプションは、
「株を行使、つまり、株を購入した時点」でも税金がかかります。
なぜストックオプション行使時に税金が!?
なぜかというと、実はよーーーーーーく考えてみると、
Aさんが
「お、株が8万円にあがってきたぞ!これはそろそろ行使すべきだ!」
と思って100万円で20株行使した時点で、本来の株価が8万円になっています。
つまり、その時点で売却していれば(あくまでif)ストックオプションを行使した時点ですでに60万円(3万円(8-5)×20株)の利益を得ている事とみなされ、
そこに所得税とさらには住民税がかかります。ひいいい。
だってまだ「お金払っただけやのに!!!!」「えーーー!!!」みたいな。
なんか普通の勤務先だったら給与所得になって、違う会社だったらなんか違う所得になるらしいです。
事業所得とかなんとか。私はそんなに詳しく無いです。
とりあえず、この60万円が給与所得になるので、実際の給与所得と足し合わせて、
超過累進課税のもと課税されるそうです。あああおそろしや。。涙もの。
だったまだ
「株買っただけなんだもん!!!!お金出て行ってるんだってば!!!」
さてさて。
怒りで拳を握りしめているところに、朗報が。
株価がなんと8万円からさらに10万円に値上がりしたとな!!
Aさんは意気揚々とその20株を全て売却したわけですね。
さて当然この時も税金がかかりますが、ややややこしいです。
この時はまぁすでに購入した時にも税金がとられているので、
税制的にAさんは、
株価購入時(行使時)の時価(8万円)×株数(20株)=160万円
でこの株を購入した事になり、それを200万円で売却した事になるので、
差額の40万円が所得になります。
なんかどうやら、ここで発生した所得は、「株式等の譲渡所得等」っていう部類に入るらしく、
上場株式だったら10%、非上場株式なら20%で税金がかかるそうです。
なんか実はもっとややこしい話もあるらしいですが、誰か専門家にまかせます。
要は、SOの課税で注意すべきなのは
1)当然売却益は課税対象。
2)さらに税制適格じゃないと、行使時にも税金がかかる
=思ってたよりもお金にならない場合がある。
3)さらに、仮に行使した後株価が永遠に上がらなければ、損失になる。
ということです。
株って恐いですね。
ギャンブルは避けたいものです。
ぶっちゃけ感想
とにかく、なんかもうストックオプションてちょーーーめんどい!!
しかもなんか、よっぽどの事が無い限りそんなにおいしくなくない?
っていうのが私の感想です。笑
いや、そりゃ超弱小ドベンチャーにもの凄い初期メンバーか、あるいは途中でヘッドハンティングされて要職についてて、
大量のSOを貰って上場させました!
とかだったら凄いおいしいかもしれない。
あるいは、今でも急成長してる(それはそれは急成長!)米国系の企業とかの社員だったら嬉しいかもしれない。
けど別に上場とか遠い夢のまた夢な会社や、もう結構成長しきっててもうそんな大胆には株価とか上がらない会社、
自分がどんなに頑張っても大して株価に影響ない会社、
未上場なら、そもそも自分が上場させてやる!!っていう気持ちになれない会社、
いまいち社長がその辺うとい、
ぶっちゃけ自分もその辺うとくてどう頑張っていいか分からないけどなんとなくSOくれるから貰ってる、
とかだと、正直貰っててもただの紙切れだから、あんまり素敵だとは思わないな。
自分の所属してる会社にもよるけれど、もうある程度大きな会社だったら私は制限付き株式の方が嬉しいな。
分かりやすいし何よりちょっとはお金になるしね。
ってことで今度こそ制限付き株式のまとめをしたいと思うのです。
今度ね!
うららのぼやき
私、「経験が大事だから!!」とかいって凄い安く人を雇用しようとする姿勢は非常に嫌悪を覚えるけれど、
一方で多少大企業と比べて給与が低くても、
他のなんたら不動産とかなんたら商社とかなんたら銀行とか行ってる人達が出来ないような経験は、使い様とマインドによっては後から大きな財産になると思います。
だから、初任給とか、インセンティブだけを見て就職したり転職したりは凄く反対です。それでとっても不幸な人をすでに何人も知ってるし、胸が苦しくなります。
でも一方で、お金も非常に重要な部分であることには変わりありません。
前回のエントリーでも触れましたが、我々の世代は親世代と同じ様な暮らしをする為には生涯で約7000万くらい多く稼ぐ必要があります。
今10代の人はもっと悲惨です。9000万とかそういうレベルになります。
(http://www.mynewsjapan.com/reports/512 これをみてね)
私達が働ける年数は、そんなに差異がありません。
するとどれだけ働いている間に稼げるかが重要になってきます。
一年あたり、一ヶ月当たり、一時間あたりに稼げる金額を上げる必要があります。
しかし、普通に暮らしていたら私達日本人の給与はどんどん下がっていきます。
上がらない=下がる と同義だからです。
きっとこの就職氷河期で、職にありつけただけでも胸をなで下ろしている人はたくさんいると思います。
でも、もう上のポジションもないし、
そんな高い給料払える程の体力のある会社なんてそうそうたくさんはありません。
私寿退社するから!
とか思ってる女性も、将来の旦那がちゃんと稼いでくれなかったらどうですか?
慶應ボーイと結婚したって、その子がいわゆる慶應ボーイになってくれるかなんて分かりませんよ。
うーーん誤算!みたいな事もきっとあるはず。あああ。。。
まぁうちは、
旦那には全く期待せず、私が全力疾走する気まんまんです!
主夫万歳!!!エプロン男子万歳!!!!
じゃば!