2009年7月31日金曜日

映画トロンのプロモーションARG:Flynn Lives③まとめ&考察

映画 Tron LegacyのプロモーションARG、
"FlYNN LIVES"
について、
ちょっくら考えてみました。

定量的なとこがなんも分からんので、
完全にただの感想ですが、
以下参考までに。

FLYNN'S LIVESの結果


そもそも今回のプロモーションにARGを採用した理由は
以下の2つに当たると思います。
 
 ①ファン達へより満足度の高い経験価値を提供したかった
 (経験価値創出者としてのディズニーブランドの強化)
 ②ネットとリアルでトロン映画の情報を加速度的にひろめたかった


②に関しては、
毎回言われるが如く定量データがさっぱり出てこないので、
その是非は中々問えないのですが、
(映画プロモーションとかだと興行収入とかで判断されますが、
再現性が無いのでなんとも言えません)

①に関しては、
今回は明確に

「成功」

と言える様な気がします。


なぜ?


単純に、参加者の書いたブログエントリーの内容が感動と興奮に満ちあふれていたからです。
「そんな事かよ!!」
と思われるかも知れませんが、バイラルキャンペーンにおいては、
個人の書くブログエントリーの内容、
その評価、感想が全てと言っても過言じゃないと思います。

今までも数多くのARGが実施されてきましたが、
長期間でかつ内容もかなり複雑なものが多かったせいか、
ARG企画自体の粗探しでユーザーが盛り上がっていたり、
参加してみるものも楽しめず、途中で諦め不満足な結果に終わっていたり、
不満をこぼすブログエントリーが少なく無いものが数多くありました。

しかしトロンARG,FLYNN LIVESの場合、
まだARG終了から日が浅いという事もありますが、
非常に好評価のエントリーが多いという事が言えます。
(大体20個くらいのエントリーから判断してます)

http://www.firstshowing.net/2009/07/21/so-flynns-arcade-exists-new-viral-game-for-tron/
例えば上記サイトでは、
リードユーザー達がコメント欄でコミュニケーションをとりあっているわけですが、
このパズルを解いて行くスピード感、
そして次のイベントへの期待感が増幅して行く様が手に取る様に感じられます。

又、
実際にスカベンジャーハントに参加し、
FLYNN'S ARCADEで80年代のアーケードゲームを楽しみ、
さらに実寸大のライトサイクルのお披露目にも居合わせた人が興奮の余り書き込んだコメントからも、その喜びと興奮が感じられます。
(以下実際に書き込まれたコメント)


FLYNN LIVES!!! We were there at 1st and J… Where we were instructed to search for codes which were hidden around the Gas Lamp Quarter of San Diego with a supplied “Black Light” to reveal the coordinates of a special TRON event. The group of eight of us were able to quickly solve the puzzle and discovered, to our amazement, FLYNN’S ARCADE! When we entered the secret arcade, we found that it was an exact replica of the one featured in the special screening at Comic-Con from earlier that day! We all played the classic arcade games listening to cool tunes from the eighties until a certain song by Journey cued us to go the classic TRON arcade game… Next, the secret door behind the TRON game was revealed and we were led into the secret back room where we found an actual Tron Lightcycle from the new TRON movie… we were completely wowed and delighted!!! We left after given t-shirts and posters with hidden messaged to the countdown website… (clue: “slash derez”) …the actor who plays the son of Flynn (Garrett Hedlund) also showed up to say hi and we even saw Peter Petrelli (Milo Ventimiglia) from Hero’s come by to see what was going on. Totally a cool night…Disney went way over the top with this!

veganboy on Jul 24, 2009



時間のある時に日本語訳ものせようと思いますが、
コメントの中のビックリマークの量だったり、
又最後の一行、

"Totally a cool night…Disney went way over the top with this!"
(最高にいかした夜だった。完璧にやらかしてくれたよディズニーは!)


からも、
参加者に対して期待以上の経験価値が提供出来ている事が感じられます。


これこそ、
経験価値のパイオニアであるディズニーの仕事、
という感じが個人的にはします。
もちろん、
ディズニー映画とARGとの親和性を敏感に感じ取り、
ここまで満足度の高い企画を考えた42entertainmentもさすが、といった感じですが。


ストーリーの無いARG



このARG、
特徴の1つに、
「ストーリーの欠如」があげられます。
これ実は結構レアケースで、
大抵のARGにはストーリーがあり、
いわゆるロールプレイングゲームをやる感じで企画が進んで行くのが普通です。

人によっては、
「ARGにはストーリーが不可欠。何故ならARGとは新たなストーリーテリングの手法だから」
とまで言う人もいるのですが、
FLYNN LIVESをARGとしてだけ考えると、
(トロンという世界観、ストーリーを考えない)
これは明らかに「ストーリーの無いARG」であると言えます。

FLYNN LIVESは、ストーリーが無くても十分機能した特異な例だと思います。
なんでなんだろーとちょっと考えてみました。

短期間完結型ARGには、ストーリーはマストじゃない



①テンポ
②次のフラグを立たせるまでのモチベーション

の2つがゲーム進行の鍵となるのは感覚的に分かって頂けるでしょう。
ストーリーがあれば、
そのストーリーの続きが知りたいという動機で小難しいパズルを解いたりリアルミッションに参加してくれたり、
参加せずともまとめサイトの更新情報をチェックしてくれたりします。
もちろんパズル解読やリアルミッション参加へは違う動機が起因してたりするとも思うんですが、結局そこにストーリー、あるいは他の強い動機(懸賞金等)が無いと、
普通やられる長期間ARGは参加者を惹き付け続けられない。
結果過疎化が深刻化し、企画倒れした例も少なくありません。
(日本で実施された「あんたがた」等のイベントは、ここではARGと認識していません)

しかしFLYNN LIVESは、
約三日間という短期間で
ミッション1:GIFアニメデータ解読(難易度高)
ミッション2:カウントダウンの謎解明(難易度易)
ミッション3:Comic-conでのスカベンジャーハント
フィナーレ:FLYNN'S ARCADEオープン、ライトサイクルお披露目

と、テンポよく企画が進み、
ストーリーがなくてもプレイヤー達の参加意欲を下げる事なく進める事に成功しています。
又結果的には、
プレイヤー達が謎に立ち向かって行く様子、コメントでのやり取り等が、
何かストーリーめいた面白いイベントになっていた様にも感じます。

又ミッション、要はプレイヤー達のTODOが明快だった為に、
プレイヤーに対してもwatchしてる側に対しても、
進行過程で混乱を招かなかった事が大きな勝因になっているとも考えられます。
つまり、複雑なストーリーを無理矢理組み込む事で生じる
①行き過ぎた推測
②思考の分散化(ストーリー追求orミッション達成かでプレイヤー行動が散ってしまう)
を未然に防止し、進行スピードを保証していたのではないでしょうか。

要するに、
下手な混乱を招くぐらいなら無理にストーリーを作らなくても良い。
ストーリーが無いと駄目だ、という元々帰納法的に出ていた結論が、
また今回の事例を通して覆った様な気がしています。


日本での応用可能性


これなら日本人でもやってくれるイメージがやや湧きます。
というのも、
①短期間完結型で、面倒くさくない
②ブログは信頼されていて、特に有名ブロガーともなればその信頼度は極大
③TODOが明快。何したらいいか分かるから、やっても良いかなって気になる。
④知ってるコンテンツだとなおさら良い。

とにかく古典的ARGは、
得体が知れなくて「恐い」

TINAG(this is not a game)とか言ってるけど、
リアリティーとフィクションがあまりにも曖昧になりすぎてると、
一部のネットギーク以外は恐くて近寄れない。
twitterですら恐いとか思っちゃう国民だから、
いわんやARGをやってなもんで、ハードルの高き事山のごとし。

この「恐い」を解消してあげられる要素は、
今の段階では
①有名タイトルとのコラボ
(アニメだと、こちかめ、ドラえもん、エヴァ、等)
②ゲームである事の明示
どうぞ安心してゲームに参加してね!というメッセージ

がコア

で、

「なんかよく分からない」を解消する為の施策もちゃんと盛り込んであげる事が必要だろうなぁと、思います。


最後に参加動機ですが、
ARG自体がかなり非日常的経験サービスなので、
何かしらイベント等とコラボして、
ターゲット層が「イベントモード」になっているタイミングを狙って行くと成功率が高まると思います。

映画トロンのプロモーションARG:Flynn Lives②

詳細説明② キーウェブサイトとコミコンへの誘導



キーウェブサイトと勝手に名付けるが、
(キーウェブサイト=ARGのメインステージに辿りつく一歩前のウェブサイト)

Flynn Lives(以下FLs)においては、
こちらのサイトがキーウェブサイトとなっていたよう。
http://www.flynnlives.com/


現在は残念ながらもう削除されているのですが、
このサイトの下部にいたらしいぴょんぴょん跳ねる蜘蛛のアイコンをクリックすると、
以下の様なカウントダウンが表示されたようで、

<カウントダウン画像>


逆算すると、
7月23日 午後9時半、と。
何かがこの日に起きるから、
君達覚悟していてね、的なメッセージですね。


さらにこのサイトの
「terms of use」のページに、
最初に届けられた郵便物の発送元と同じアドレスが記載されており、
そこがサンディエゴだと知ると(まぁ大方は予想されていたが)
ファン達は、コミコンまっただ中のサンディエゴに集まっていったのでした。

第2ミッションクリアである。


詳細説明③ リアルミッション



大体ここまでで、(というか当初から)
コミコンでトロンチームが何かを企てているという事は
ファン達の中では周知の事実だったらしい

とはいえ、限定Tシャツを配るとか、
いわゆる普通のノベルティーグッズを配るくらいのことを考えていたらしいですが・・・

実はそのコミコン真っ只中のサンディエゴを舞台に、
ファン達をあっと驚かせるイベント&ミッションが待ち構えていたのです。
これぞARG、伝家の宝刀の一つ、
リアルミッションin the cityが、
ファン達を更なる深みへ没入させ、
後々のバイラルを生んでいきました。


FLsにおけるリアルミッションは
参加者がスタッフに配られたブラックライトを持ってサンディエゴ市中を歩き回り、
そこら中に隠された暗号を探し出して、
Flynn's arcadeの場所を特定するというもの。

市中に隠された3つのポスターを見つけ、
それにブラックライトをあてると数字が浮かび上がる仕掛けになっていたらしく、
この数字等の暗号を解くと、
マップ上でFlynn's arcadeの場所を割り出す事が出来る、という流れ。

以下がその様子。


※こういうタイプのミッションは、どうやら
「Scavenger Hunt(スカベンジャーハント)」と呼ぶらしいです。

参加者同士協力しあいながら場所を特定し、
その様子はお馴染みtwitterでつぶやきあわれ、
そこからもバイラルが広がっていった様子。


そして夜九時半。

カウントダウンが示していた時間がやってきました。
その一連のARGイベントのクライマックスの瞬間は、
是非動画でご覧にいれたい。





詳細説明④ FLYNN'S ARCADE,HOME OF TRON



イベントのクライマックスで登場したのは、
ディズニーランドのアトラクションさながらのイベント施設。
Flynnが経営していたというゲームセンター、
FLYNN'S ARCADEだ。

ファンだったらこりゃ興奮するでしょうね。
なんせゲームの世界が、
ディズニーランドでもユニバーサルスタジオでもない、
サンディエゴの街中に現れたんですから!

そしてそのFLYNN'S ARCADEの中はどうやらこんな感じらしいです。
ここではトロンの中に実際に出て来るようなアーケードマシーン(TRONそのもの)や、
1980年代の懐かしいゲームが無料で遊べるようになっています。



しかし

プレイヤー達、又ファン達に用意されていたのはこれだけでは無かったんですね。
中の奥の方にある秘密の部屋には、
なんと本物の「ライトサイクル」まで用意されており、
お披露目の瞬間には会場にいた多くの人々が歓喜に湧きました。
(今でも行列ができてるらしい)



http://www.cinemablend.com/new/Comic-Con-Flynn-Lives-And-He-s-Reopened-His-Arcade-14068.html






うーーん
実に見事。
満足度にばらつきがあることが一般的なARGには言えそうだけど、
このARGの満足度は是非定量的に調査したいところ。
まとめてるだけでもこれだけ面白いんだから、
きっと参加者達の興奮といったら無かっただろうな。

次回エントリーは今回のARGを
紹介ではなく考察してみようと思う。

<考察へ続く>

2009年7月30日木曜日

映画トロンのプロモーションARG:Flynn Lives①

前回は42entertainmentが初めて世に送り出したARG、
the Beastを先日ご紹介しましたが、
http://ularatter.blogspot.com/2009/07/arg-beast-1.html

今回は
最近カンヌ国際でも話題をさらっていき、
ノリに乗っている42entertainmentが先日行なったばかりの
最新ARG
"Flynn Lives"
をご紹介します。
(きっと日本語で紹介されてるのはここが一番乗りのはず!)



その前に、
トロンを知らない方も多いと思うので、
以下のトレーラーをご覧くださいませ。

ディズニー3Dアニメ映画
トロンの凄さを垣間見れるかと思います。
(フルスクリーンをおすすめします)








概要


ディズニー映画『トロン レガシー(Tron Legacy)』
のバイラルキャンペーン。
Comic-con(略してコミコン)に合わせて仕掛けられた、
イベント連動型ARG。

※コミコンとは
 [シネマトゥデイ映画ニュース] 
今年で40周年を迎えたサンディエゴのコミック・コン(コミコン)が22日よりスタートした。今年も4日間のパスは数か月前にすべてソールドアウトとなり、約12万人のオタクたちが集まる世界最大のコミコンは初日から大盛況。
http://www.cinematoday.jp/page/N0018973


そのコミコンの開催前日の7.21に、
正体不明の郵便物が数名のブロガーに届けられた所から、
Flynn Lives(以下FLs)は幕を開ける。

謎の郵便物の中には、
コインとGIFアニメデータが保存されたフラッシュメモリが入っており、
ブロガー達はそれらデータをネット上で共有、暗号を解読。
コミコン当日にはトーチ型のブラックライトが参加者全員に配られ、
会場内を歩き回りヒントを集めてマップを作成するリアルミッションに参加。

最終的には、
トロンに登場するFlynnが経営していたと言われる、
1980年代風のアーケードゲームセンターがサンディエゴにオープンした。



詳細説明① 謎の郵便物と暗号




2009 7.21、
/Film』等、5人の映画情報に明るい有名ブロガーに、
Flynn's ARCADEと刻印されたコインと、
GIFアニメデータが保存されたフラッシュメモリが同封された郵便物が届いた。

SF映画ファンであれば、このFlynnという人物が映画トロンに出て来る登場人物だという事がすぐに分かる。

彼らが受け取ったGIFアニメデータ(5つあるうちの2つ)






これらのGIFデータには暗号が隠されており、(見るからにそうだが)
それぞれのブロガーから情報を入手したファン達は、
こぞってそれらのデータをネット上で共有し、暗号解読を行なった。

例えば、
/Filmの読者であるBenjamin O:という人物が以下の様な暗号解読を行なった事が
/Filmでも取り上げられている。


Hi!
I just spent a while compiling the 4 animated gifs into code, and found out that they use a simple substitution cipher for the symbols, the symbols that are available translate to:
(やぁ!4つのgifデータをコーディング出来る形にコンパイルする為に、
ちょいと時間を使ってみたんだけど、どうやらこいつらは簡単な換字暗号を使ってるみたいなんだ。それぞれの記号はこんな形で訳せるぜ!)

œ = h
æ = t
© = m
å = l
Ø = e
¶ = a
§ = d
Ω = s
÷ = y
Δ = p
Σ = c
x = x
¢ = b
≥ = o
≈ = n
√ = r
Π = i
≤ = v

and there’s one other that I can’t read. When you translate all the symbols, the html code that results shows a table and a list of coordinates. I attached the html file I made. Unfortunately, there must be one more gif floating around somewhere because it’s incomplete. You can still figure out most of it, though. I attached the html file I made.
(あと一個だけ読めないやつがあるんだよね…。
全部の記号を翻訳すると、コーディネイトと、テーブルがあらわれるんだ。(以下参照)
僕がつくったhtmlファイルを添付しておくね。
だけど、確実にまだどこかにもう1つのGIFデータがあるはずなんだ。
なぜならこれはまだ不完全だから。それでも大体は解読できるけどね)

Following the coordinates going first down, then right gives: “Flynn Lives.”
y e a i h
o C s F t
i n v o l
l a r d m
b s h n b

2,4 3,5 1,1 5,4 3,2 4,1 1,4 3,3 1,2 5,2



暗号を解読すると、
暗号が"Flynn Lives"であるという事が分かり、
プレイヤー達はそこからさらに、
Flynnlives.comというサイトに行き着く。

第1ミッションクリアである。


<続く>

2009年7月29日水曜日

twitterアグリゲーターが続々登場

メディアパブさんの2009年7月24日の記事に、
Twitterアグリゲーターの1つ、
ジャーナリストのアグリゲーターである"Muck Rack"が取り上げられました。

『ジャーナリストのTwitterアグリゲーター“Muck Rack”が急拡大』
http://zen.seesaa.net/article/124132963.html


アグリゲーターって何?


アグリゲーターって何よ!
って思ってる方に簡単にご説明します。

アグリゲーター=aggregator
なのですが、
元々の動詞である「aggregate」 をWeblioでひっぱると
以下の様に出てきます。

aggregate
―【動】 【他】 〈…を〉集合する,集める,集団とする.
― 【自】
1 集まる.
2 〔+補〕総計〈…と〉なる.


様は、まとめる、集める、という意味なんですね。


つまり
aggregatorというのは、
「何か元々ばらばらだったものを1つに集めるもの」
又は
「集めてきたもの」
という解釈が出来ます。
「まとめ君」とでも呼びましょうか。


一口にアグリゲーターと言っても、
情報過多の昨今のネット時代においては、
本当にいろんなタイプのアグリゲーターが存在します。

例えば

RSSリーダー

これは、
自分のお気に入りのブログやニュース記事等のフィードを登録する事で、
1つのアプリケーション内に自分の読みたい情報をまとめる事が出来る大変便利なサービスです。
google リーダーや、livedoor リーダーがこれに当たりますね。
これを実は、別名RSSアグリゲーターと言います。
分散しているブログ記事等の情報を集めてくる、
という意味で、確かにアグリゲートしてますね。


他には、

コンテンツアグリゲーター

と呼ばれるものがあります。
これは何かというと、
インターネット上の様々な情報を集めて、
それらを整理してユーザーに提供する事業者、又そのサービスの事を言います。

例えば
価格.com
これは、
それはそれはありとあらゆるお店のあらゆる商品の価格情報を集めて整理し提供する事で、
ユーザーが簡単に買いたいものの価格比較が出来るようになっています。
こういうサービスが無かった時代は、
わざわざお店のHPを1つ1つ別タブ、別ウィンドウで表示し、
非常にアナログな方法でしか比較検討する事が出来ませんでした。
便利な時代になったものです。


twitter アグリゲーター


ってなわけで、
本題のtwitterアグリゲーターです。

twitterは、
現在

アメリカでのユーザー数:約1800万人
イギリスでのユーザー数:約250万人
日本でのユーザー数:50万人

が利用している、
マイクロブロギングと呼ばれるちっちゃい記事(つぶやき)を、
ひたすら投稿するソーシャルプラットフォームです。
幽霊会員が多いとか多く無いとかの情報もありますが、
全世界的に見て、
twitterに投稿されている情報は相当量に達しています。
一日に大体5〜10は投稿すると仮定しても、
その数は中々凄い。



そんな、
膨大なtwitterの投稿をまとめて提供してくれてるサービスが、
このtwitter アグリーゲーターと呼ばれるものです。


ジャーナリストも、デザイナーも、はたまた科学者も。



先日メディアパブさんの方で取り上げられていたのは、
各メディア媒体で活躍するジャーナリスト達の投稿を束ねた
"Muck Rack"
http://muckrack.com/
というサービス。



かなり有力なメディアやブログが対象となっているので、
登録されている記者も、
フォロワーが2000人弱いて当たり前な人達ばかり。
中には余裕で万越えの記者もゴロゴロいます。

そんな中から、
お気に入りのジャーナリストのTwitterのタイムラインを閲覧する事も出来ますし、
各記者が担当しているカテゴリー別に整理されているので
そこから情報を吸い上げる事も可能です。

こちらはもっと使ってから、
そのうち再レポートしようかと思います。



実は、アグリゲートされているのはジャーナリスト達だけじゃありません。
ありとあらゆるジャンルのtwitterアグリゲーターが出てきているんです。

twitterアグリゲーターあれこれ


・デザイナーのtwitterアグリゲーター
"inkpill"
http://inkpill.com/


・ビューティー関連twitterアグリゲーター
"facecaker"
http://facecaker.com/


・スポーツ選手twitterアグリゲーター
"championist"
http://championist.com/


・サイエンス系twitterアグリゲーター
"science pond"
http://sciencepond.com/

宇宙やら生物やら、ジャンル毎に科学者さん達の投稿がウォッチ出来ます。

・ベンチャーキャピタリストのtwitterアグリゲーター
"venture maven"
http://venturemaven.com/



その他にも、
プログラマー、セレブ、ミュージシャン、等等、
考えうる大体の王道ジャンルのtwitterアグリゲーターが既に世界では生まれてきてるんですね。

全部はフォローできませんが、
今後情報種集に大いに活用出来るのではないのでしょうか。




日本でも、
はやいうちにこういうアグリゲーターを作って欲しいものです。

2009年7月28日火曜日

ARGのはじまり "the Beast" (2)

the Beastの新しいゲーム体験


the Beastでは、
仕掛け人の一人であるマイクロソフト社のデザイナー、エラン・リー氏が語る様に、
「現実」と「虚構」の境目を、なるべく曖昧にする為に、
当時としては全く新しい手法、ギミックを駆使し、それまでには無い新しいゲーム体験を生み出しました。

ストーリーを1つのメディアで完結させずに、
ありとあらゆる生活メディアに分散的に情報をばらまく新手のクロスメディア手法や、
実際に登場人物になりきった生身の人間と電話での会話、
電子メールでのやりとり、
難解なパズルへのチャレンジ、
そして、
ネット上での何千、何万という数の人とのコラボレーション。


具体的な例として、
例えばこんなパズルが用意されていました。




















元素記号の数式を解く事で、
プレイヤーはストーリーのヒントとなる新たなホームページのアドレスを入手する事ができます。
このパズルはまだ想像可能な範囲の様な気もしますが、
中には制作者側が、解答に9ヶ月はかかるだろうと想定していたものもあったそうです。
(しかしながら、それも20分で解かれてしまったらしく、
制作者側は1日18時間労働でパズルを考えてたそうですが…)





リアルイベントも行なわれました。

『マサチューセッツ工科大学でのビデオ上映イベント』
→スティーブン・スピルバーグ監督のインタビューが上映され、
その中で、ジャニン・サラの名刺を出す等の演出がありました。

『反ロボット市民軍決起集会』
→ストーリーの中でA.Iロボットの軍事利用が1つのキーワードになっており、
その決起集会が、ニューヨーク・ロサンゼルス・シカゴにあるレストラン(クラブ)の計3か所で同時開催されました。
そこで配られたリーフレットには、
折り重ねると秘密のメッセージが現れる仕掛けが施されており、それと開催された場所の通りの数字を組み合わせることでURLがわかる仕組みとなっていたそうです。
こってますね。


このように、リアルイベントがストーリー進行においても大変重要な意味を持っているのが、the Beastの特徴とも言えます。
(もはや一人では絶対に完結出来ないゲームだという事も、
お分かり頂けると思います。)

参加者が協力しあい、作り上げて行く双方向型エンターテイメント


これら様々なイベント、パズル、ストーリー情報は、
基本的には様々なメディアやシーンを通じて分散的にプレイヤーに届けられていました。
当然、途中参加者はキャッチアップが必要となりますが、
情報がまとまっていない事にはどうにもなりません。
通常の漫画や映画等のコンテンツとは違い、the Beastではリアルな時間が流れているからです。

しかし、
ゲーム最中に、
実際にプレイヤー達の手によって議論や情報交換としての場である「フォーラム」や、
日本でいうところのまとめサイト的なものが作成されました。

それがこのcloudmakersというサイトです。
(cloudmakersとは、the Beastのコアプレイヤー達のグループでした)

Cloudmakersオフィシャルサイト
http://www.cloudmakers.org/


このサイトには、
the Beastの概要、プレイの仕方、ストーリーがまとめられおり、
このARG内で使用された他のウェブページへはここから飛べる様になっています。

The BeastはARG進行中も制作途中だったこともあり、
常にARGの進行の最先端にいたCloudmakersの存在は、
The Beastのストーリーやゲームの進行に大きな影響を及ぼしました。


少し余談ですが、その後行なわれるARGには、
この「フォーラム」と「まとめサイト」がセットで設置されているケースが大半を占めています。


又、ワイアードニュースに届いたメールに、
この様なものがあったそうです。

「実際、昨日はこれまでで一番見事な『ゲームデー』だった。ライア(ゲームの登場人物の1人)から緊急の電子メールで、『赤の王』(Red King)という人物が誘拐され、事件の解決に手を貸すことができるのはわれわれだけだ、と知らせてきた。電子メールには、電話番号がはっきりとわかる食堂の『伝票』をスキャンしたものが添付されていた」

 「そこに電話をかけてみて、みんな本当にびっくりした。完全にゲームの登場人物になりきった生身の人間が電話に出たのだ。電話の主は、表向きは自由の女神像の警備員をしているというマイク・ロイヤルだ。その日はずっと、気が進まない様子のマイクをその気にさせ、何とか彼を引き込んで、赤の王を助けてもらおうとみんなが試みる。マイクが大学でフットボールをしていたことがわかると、ゲームプレイヤーたちはそれを糸口に、マイクの機嫌をとろうとした」


当時のワイアードの記事にもありましたが、
まさに今まで見た事も聞いた事もない社会工学です。
ユーザー参加型の最たる例ではないでしょうか。



the BeastからARGが始まった


Alternate Reality Gaming という言葉は、
the Beastが誕生した後に後付けした形で世に出ました。

史上初の大型ARG、The Beastは、スピルバーグ映画A.I.のプロモーションと、映画の世界観の拡張を目的として作られ、
後に制作されるARGの基本となりました。
WEB上に架空サイトを多数作ることで未来の世界を構築し、
多数のパズル・ミッションを配置した今でいうところの古典的なARGです。
ラビットホール、クロスメディア型分散配信、プレイヤーの行動喚起、プレイヤー間の協力、パペットマスターの存在など、今では当然とされているARGの特徴の多くはこのARGから始まりました。


しかし、
ARGの本質的特徴=the Beastの特徴
という風に簡単に結論付け出来ないのが昨今の状況です。

前述した通り、
これまでに200個弱のARGが実施されており、
ARGも既に多様化の時代を迎えています。
(こちらに関してはまた今度エントリーしたいと思います。)

しかしいずれにしても、the Beast という1つ作品が、
ARGという大きなジャンルを生み出した事には変わりありません。
その意味で、この作品を理解する事はARG 理解の第一歩と言えます。

最後に


the Beastの紹介、
いかがでしたでしょうか?

様々かいつまんでしまったので、
理解し難い部分等あるかと思いますが、
ご遠慮なくコメント、メール等で質問して抱ければと思います。



以下、当時のワイアードニュースの記事です。
是非こちらも参考になさって下さい。

映画『A.I.』の裏に潜むもう1つのストーリー(上)
2001年6月29日
http://wiredvision.jp/archives/200106/2001062907.html

スピルバーグ監督映画『A.I.』をめぐる謎のウェブサイト群
2001年5月 7日
http://wiredvision.jp/archives/200105/2001050706.html

各種参考データ


•The Beast (game)- Wikipedia
http://en.wikipedia.org/wiki/The_Beast_ (game)
•The Beast ARG Presentation 10.2.08
http://www.scribd.com/doc/6470266/The-Beast-ARG-Presentation-10208
•Cloudmakersオフィシャルサイト
http://www.cloudmakers.org/


受賞歴


•Best Idea, New York Times Magazine
•Best Website, Entertainment Weekly
•Best Advertising Campaign, Time Magazine

数値データ(一部)


•全世界で300万人以上の参加者(42 Entertainment)
•最初の3時間で10万人の参加者(Lee in Meadows, 2003)
•Cloudmakersができてから48時間以内に150人が登録(Gosney, 2005,)
•ゲーム終了時には Cloudmakersに7400人のメンバー(Gosney, 2005)
•Cloudmakers内のメッセージ数は43000(Stewart, 2001)
•Time Magazine, CNN, USA Todayなど主要メディア上で3億回を超える広告表示回数を誇る。これはSlashdot, Wired, Ain’t it Cool Newsなどの比較的小規模なメディアでも同等(42 Entertainment)
•開発コスト一億円以上(DreamWorks)

ARGのはじまり "the Beast" (1)

元祖ARG、"the Beast"


ARG(Alternate Reality Gaming 「代替現実ゲーム」)
のはじまりはいつかと言いますと、
実はこれは2001年にまで遡ります。

日本では本当にここ2年間くらいでやっと知名度が上がってきた(かな?)
くらいなのですが、
実は欧米ではすでに、
私が知っているだけで200弱のタイトルが行なわれてきました。


最初に行なわれたのはこちら、
"the Beast"
というタイトルのARGで、
2001年に公開されたスティーブン・スピルバーグ監督の映画、
「A.I」のプロモーションとして行なわれました。














※本当は映画のプロモーションではなく、
Xbox用のゲームが発売予定だったので、
そちらの広告プロモーションとして企画されたのですが、
結局はA.Iの不振からゲーム発売が企画倒れしたという経緯があります。


では、A.IのARG, the Beastは、
どのようなものだったのでしょうか?
以下から少しご紹介したいと思います。


the Beastの世界への入り口


映画のポスターのクレジット(公開前から)
映画の中のエンドロール(映画公開後)
等に、
「ジャニン・サラ(jeaninne salla)」という名前が記載されていました。
(以下画像参照。こちらはポスターの画像)

ただの名前なら誰も気にも止めないのでしょうが、
肩書きが「心を持つロボットのセラピスト」と、何やら怪しい。




実はこれが、
ARG、the Beastへの入り口、
※「ラビットホール」でした。









プレイヤーがその名前を、おそるおそるgoogle(まぁエンジンはなんでも良いんですが)
で検索すると……


※ARG用語に「ラビットホール」というものがあります。
アリスがウサギを追いかけて不思議の世界へ入り込んでしまう穴を、
ARGストーリーへ入り込む入り口と見立てて
「ラビットホール」(ウサギの穴)と呼んでいるんですね。
広告業界でいうところの、
タッチポイント、コンタクトポイント、
と似た様なものだと思って下さい。


the Beastの世界


検索するとどうなるかというと、サラが働いている大学のホームページに飛びます。
名前はバンガロア大学。
彼女が大学教授である事が分かり、
さらに彼女のページを見て行くと、
彼女の書いた論文の一覧ページがあります。






























画像が少々粗くて申し訳ありませんが、
お気づき頂けましたでしょうか?

そう、年号がおかしいんです。
(画像上で、赤い丸でかこってあるところです)

今から100年以上も未来に書かれた論文がある。
大体、そもそもロボットセラピスト、なんていう肩書きが現実離れしています。
何かがおかしい。

そうして、ジャニン・サラという謎の女性のページから、
関係するいくつかのサイトに飛んで行くと、
エヴァン・チャン(Evan Chan)という人物の謎の殺人事件に行き着きます。

その流れをより詳しく説明すると、以下の様になります。

Sallaの個人ページを読むと、プレイヤーはSallaの孫のLaiaの個人ページへのリンクや、Jeanineの電話番号を発見できます。
こうした手がかりに誘導されて、
プレイヤーはEvanとNancyのホームページを見つけることになります。
彼らはSallaとは家族そろってのつきあいで、
Jeanineの留守電のメッセージから、
どうやら最近Evanが彼がA.I.を育てていた、
「Cloudmaker」と呼ばれるボートに乗っている際に、
不慮の事故で亡くなってしまったということが分かります。


この時点で、プレイヤーはEvanの死の調査に参加することになります。
プレイヤーは、だれがA.I.生育所を壊したのか、などのさらなるなぞに直面することになり、
この一連の殺人事件の謎がthe Beastの世界、ストーリーでした。



2001年、
まだこのゲームに、これまでのMMORPGやコンソールゲームには無い、
新しいゲーム体験が潜んでいる事など、まだ誰も知る由も無い時代の事です。




(2)へ続く

ARGとは(1)

ARGって、みなさんご存知でしょうか?
Alternate Reality Gamingの略で、
日本語に訳すと「代替現実ゲーム」という風に呼ばれています。

カンヌ国際広告祭のサイバー部門で、
42entertainment×ワーナー・ブラザース・ワールドワイド・マーケティングの
"Why so serious? "
http://work.canneslions.com/cyber/?award=1










がグランプリを受賞した事をきっかけに、
日本でもARGを使ったバイラルキャンペーンが少しずつ注目を集めてきています。

※こちらのARGを考察した、ニテンイチリュウさんの記事が大変分かりやすく、
綺麗にまとまっているので、是非参考にして下さい。
http://www.cbc-net.com/dots/tomo_nozawa/nozawa_02/


武山政直研究会とARG


私が大学で所属している武山政直研究会(以下KEG)では、
このARGについて二年前から日本で始めて研究し始め、
今年からはARGの本質的特徴とその可能性に注目し、
今後どのように活かして行くのが良いのかを考えています。
この辺の詳しい事は、又機会があるときに触れたいと思います。

日本でのARG理解の現状


そんな中で、
まだまだARGに関する参考資料が日本では非常に少なく、
ネット関係、あるいは広告関係者以外には
(むしろその業界の人ですら)
良くその実態が知られていないのが現状です。

また、よくある
「これはARGではない、これがARGだ」という
そもそもARGとは何かの定義をしないでの原理主義的な議論や、
広告という枠組みに囚われたが故の狭い視野での議論、
それに付随する効果測定の限界議論から、
ARGの正しい理解とは言えずとも(何が正しいかなんて誰も知らないので)
その可能性が見えづらくなっているのが、
悲しいですが現状です。

もっとARGの面白さ、新規性、そしてその可能性について、
オープンに議論がなされれば良いと思うのですが、
今は本当に一部のややギークな人達の遊び、
という風にやや思われがちなんですね。
ちょっと(というか結構)残念。


今後のARG関連エントリーに関して


私は今後、
少しでもARGの様々な可能性を感じて貰い、
かつ理解を深めてもらえる様なエントリーをしていく事で、
少しでも多くの方々がARG的手法を用いたビジネス、コンテンツ制作、
はたまた社会貢献等の可能性について考えて頂ける様になれば良いなと心から思っている次第です。

もちろん、
私たちが研究室で考えた定義や可能性が絶対の真実だとは思っていませんし、
あくまで1側面からの考察にすぎません。
ので、今後も多くの方々と意見交換をしていきながら、
ブラッシュアップしていけたら良いなと思っています。



次回はまず、
「ARGのはじまり」
について、The Beastの事例を通じて説明したいと思います。


ではでは。

2009年7月24日金曜日

初投稿。

皆さんはじめまして、こんにちわ、今晩和。
ularatterこと、ularaこと、西谷麗です。

ただいま
慶應義塾大学経済学部四年生、
武山政直研究会(通称KEG)
http://keglab.jp/
に在籍しており、

その中のARG(代替現実ゲーム)という少々聞き慣れないジャンルを
扱うグループのリーダーをしています。

実はもっぱらアウトプットもインプットも
twitterとtumblrというマイクロブログサービスを用いて行なってきたのですが、
やはりちゃんとしたエントリーという形でアウトプットしたいと思ったのと、
是非私達が研究しているARG、
そして自分の持っている社会への問題意識や興味関心について
たくさんの人に認知、理解して頂きたいと強く願い、
blogを書く決心を致しました。

という事で、
このブログは主に二つの柱によって形成されていく予定です。

1つは
研究対象であるARG。
それに関連するコンテンツビジネスや広告、イベント関連の話題、
コミュニケーションデザイン等に関する事等。

2つ目には、
広義のキーワードとして「ソーシャル」を扱って行こうと思っています。
これは、かなり広く捉えています。
ソーシャルイシュー、ソーシャルネットワーク、ソーシャルゲーム、
ソーシャルアントレプレナー等等、
広すぎだろ!!!
って突っ込みが聞こえてきそうですが、
私はこのキーワードにどうもヒットしやすいので、
大きな二つ目の柱として、
これを掲げたいと思います。
(ここには、教育等の社会的課題も含まれます。)

この大きな二つの柱以外にも
日々の考察や、歴史に関する持論、
デザインについて、
悩み(悩み多き女子大生なので)
等々、
普通のエントリーもしていくと思います。

いずれにしても、
是非読んで下さる人達にとっても、
又自分自身にとっても有益なブログにしていけたら良いなと思っていますので、
よろしくお願い致します。


尚、twitterでは日々の瞬間アウトプットをしています。
結構普通の女子大生だという事が分かって頂けると思います。
つながりが大好きなので、是非followして下さい。
twitter: ularatter
http://twitter.com/ularatter

tumblrでは、RSSリーダー等等で収集した気になる記事を集約させています。
http://ulara.tumblr.com/




さて、明日は一限がテストです。
わぁあああああああああ